花粉症の季節がやってきました。
私はイネ科の花粉アレルギーがありまして、この季節、カモガヤなどイネ科の雑草が花を咲かせると目がかゆくなったり、充血してきます。
そう言えば、去年の今日、雑草が生い茂ったゆうゆう公園で、かゆい目をこすりながら金環日食を撮影したのを思い出しました。
まぁ、そんなことはどうでもよろしい。
今、はくちょう座χ(カイ)が7年ぶりに3等台で見頃らしいのです。
Wikipediaの記述によるとはくちょう座χはミラ型の変光星で、407日周期で3.3等から14.2等で明るさを変化させています。
ただし、極大は必ずしも3等台にはならず、通常は4~5等のようです。
5/10に撮影した画像から光度を測定してみました。
まずはステライメージ編。
ステライメージには光度測定機能がついています。
標準星をクリックして、等級を入力しておきます。標準星の等級は、ステラナビゲータやCartes de cielなどのプラネタリウムソフトや星図で調べます。
標準星は変光星でない恒星を選んだほうがよいでしょう。
数個標準星を入力したら、対象を天体にして光度測定する天体をクリック。今回ははくちょう座の十字の星を標準星にしています。
結果は3.8等でした。
続いてマカリ編。
ステライメージを持っていないあなた、諦めるのはまだ早いです。
無料ソフトの「すばる望遠鏡画像解析ソフト:マカリ -Makali`i-」がありますよ。
マカリも同様にして測光しますが、等級まで計算してくれません。それぞれの星のカウント値を表示してくれますので、各自で等級を計算しなくてはなりません。
この式から等級が求められます。
m0: 標準星の等級 l: 求める星のカウント値 l0: 標準星のカウント値
結果は、3.7等でした。
このようにアマチュアでも簡単に光度測定ができます。
光度測定ができるということは、例えば、セファイド変光星(変光周期がわかれば絶対等級がわかる)やⅠa型の超新星(最大光度が-19.5等と決まっている)の見かけの光度を測定し、絶対等級とみかけの等級の関係から簡単にその天体までの距離が計算できます。
何十億光年といった遠くの銀河でもアマチュアの計算で距離が割り出せるのです!! ヮ(゚д゚)ォ!
さらにその銀河を分光して赤方偏移がわかれば、距離と速度の関係から宇宙が膨張していることがわかります。
また、さらに遠くの銀河で膨張具合を詳しく調べていくと、宇宙の加速膨張がわかります。(パールムッターら2011年ノーベル賞)
宇宙の加速膨張を説明するには、ダークエネルギー(全宇宙の70%を占める)というものを考えないと説明がつかないというのが現在の宇宙のモデルです。←今ここ
なんだか、話が壮大になってきましたが、とにかくデジタル画像処理で、アマチュアでも今まで天文学者だけの観測や計算が簡単にできる時代になっています。
なんかスゴクないですか?
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