左右のピントズレの原因は何か? Part 3 完結編

気がついたらもう大晦日ですか。。

なんとか今年中にピントずれ騒動を完結しておかないと・・・。

というわけで、前回Part2で狂ってしまった改造カメラのフランジバックを調整したところまでいきました。

実はその後、カメラを組み上げる時に、フレキ基板のコネクタを1箇所破損してしまいました。_| ̄|○
いろいろと粘ったのですが、さすがに修理できません。コネクタは繋がないでとりあえず組み上げました。

仕方ないので、ノーマル機のX3を速攻で改造しました。(;^ω^)
ノーマル機がなくなりましたが、まあ、あとでヤフオクで安いボディを落札したいと思います。

さて、コネクタを壊してしまった改造X3ですが、組み上げて動作を確認したところ、
ファインダー内の表示が出なくなりました。
その他はなんと正常動作します。

元々、天体撮影でファインダー内表示はほとんど見ないし、液晶パネルの表示を見れば事足りるので、ファインダー内の表示が出なくなっても
不自由はしません。立派に改造天体カメラとしてまだまだ使えます。

というわけで、誠報社のバーゲンで買ったEOS Kiss DXと合わせて、改造カメラが3台になってしまいました。
どうしましょう。

おっと、話が脱線してしまいました。ピントずれはどーなった?

実写してみました。
M47_LIGHT_30s_1600iso_+7c_LPS-P2_-3c20121227-22h47m47s693ms-FL

おお!  左右ともピントがきてますきてます。ピントずれが直りましたよ。

バーティノフマスクでも確かめてみましょう。
まずは、中央部。中央部でピントを合わせているので、ピントが合うのは当たり前。
LIGHT_5s_6400iso_+20c_-3c20121227-22h14m59s490ms

そして、左端はどうでしょう?
LIGHT_5s_6400iso_+19c_-3c20121227-22h16m15s423ms

右端です。
LIGHT_5s_6400iso_+17c_-3c20121227-22h17m39s851ms

若干のズレはあるようですが、実用上問題ないレベルです。
バッチリです。

なんとか修理できました。ホッ。

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左右のピントズレの原因は何か? Part 2

年の瀬でなんやかやと忙しくてブログの記事作成もままなりません。

望遠鏡落下から始まった、ピントずれ騒動の件ですね。
えーっとどこまで書きましたっけ?

オフアキのリングの曲がりを発見し、リングを修正したところまででした。

さて、いい年こいた中年が、ルンルン気分で実際に星を撮影してみたところ、、、

NGC2359_LIGHT_80s_6400iso_+15c_LPS-P2_3c20121222-22h34m06s799ms

なんということでしょう!
全然治ってません。左右のピントはズレたままです。_| ̄|○

ちなみに、同じEOS Kiss X3のノーマルカメラでも比較のために撮影しました。

NGC2359_LIGHT_50s_6400iso_+10c_LPS-P2_2c20121222-23h40m04s130ms

左右ともちゃんとピントが合っています。
ということは、カメラが原因であるということですな。(始めからこの切り分けをすればよかった。)

おそらく、落下の影響でイメージセンサが傾いてしまったと思われます。

そんなわけで、X3の開腹手術です。

途中は飛ばしまして・・・・
イメージセンサーの基板のところまで分解しました。

IMG_1086_ko

この丸で囲ったところがフランジバックの調整ネジです。(なぜかここだけトルクスネジになっています。)
この調整ネジが3箇所あります。
また、このネジのすぐ横に調整の目安のためのパーツがあります。
ここのパーツの高さを3箇所とも同じにすれば、上下左右ともピントが合うはず。

で、今回、予想通り、一箇所浮いてました!!
これだっ!!

フランジバックを調整し、分解したX3を組み上げます。

さぁ、また実際に星を撮影してみましょう。

すみません。この続きはPart 3へ・・。

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左右のピントズレの原因は何か? Part 1

望遠鏡落下後、撮影してみたところ、(中心部でピントを合わせて)左右のピントがズレているという現象が出ました。

この怪現象を考察すると、望遠鏡からの光軸が、カメラの撮像素子に対して垂直に当たっているのではなく、少し斜めに入射しているのではないかと考えています。

例えば、中心部でピントを合わせると、画面左で前ピン、右側で後ピンになるのでは?

接眼部とカメラとの接続部を老眼にムチ打って詳細にチェックしたところ、、

おおっ!

怪しい所がありました!

20121224-095307.jpg

オフアキとEOSマウントの間のリングが曲がって盛り上がっています。

これだ!
正体見たり!

こんなリングではカメラが光軸に対して斜めに取り付けられてしまいます。
これはいけません。

しかし、どうやって直しましょうか。
オフアキ買い直しは痛いなあ。
この部品だけ売ってくれるのかなぁ。
などと、いろんな考えが頭をよぎりましたが、ペンチでいじっていたらなんとか元に戻りました。(^^;;

さて、その夜晴れたので、ルンルン気分で星空を実写してみました。

な、なんと!

さらに続きます、、、

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望遠鏡落下の影響・・・。トールのかぶと星雲(NGC2359)

トールのかぶと星雲(NGC2359)です。通称あひる星雲。って、トールのかぶと星雲も通称なんですがね。

去年の11月にはAdvanced-GTとED102Sの組み合わせで、四苦八苦しながら撮影していました。

New1-1-FL
2012.12.20 23:48~ 300sec.×4枚 EOS kiss X3(改) ISO1600 LPS-P2 FF
 Kenko SE200N CR Kenko EQ6PRO BAADER PLANETARIUM MPCC OAG9+Lodestar+PHDguiding ステライメージ Photoshop フラットエイドで調整 印西市自宅ベランダ

ちなみに、トールのかぶとというのはこんなやつ。
なるほどねぇ。

Thumb_Thor's_HelmetGreyA3-1.jpg3c9387b1-c526-4a7b-b8eb-f0058d29374dLarge

撮影中は気が付かなかったのですが、画面の両側で大きくピンぼけしています。

トリミングなしの画像がわかりやすいです。

New1-1-FL_all

撮影前にちゃんとバーティノフマスクでピントは完璧に合わせました。(中心部で)
また、望遠鏡のほうも前日にレーザーコリメーターでこれまた完璧に光軸を出しています。
この夜は他にもたくさん撮影していますが、全てが同様に両辺が大きくピンぼけしています。

先日の望遠鏡落下事件後最初の撮影でした。
これはおそらく落下の影響と思われます・・・。orz

う~~ん、、困りました・・・。

次回へ続く・・・・・

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望遠鏡落下! カメラぶっ壊れる。orz

12/16の晩、よーく晴れている。よし。ゆうゆう公園に出撃だ!
と、意気揚々と撮影に出かけました。

赤道儀を組み立て、極軸も出して、ケーブル類もセット終了。
アライメントで準備完了の時点で気がついた。

また、ウエイトを持ってくるのを忘れた・・・・。orz

機材一式をそのままに、家にウエイトを取りに帰りました。
往復20分。ようやくウエイトを取り付け。アライメント開始です。

と、その直後、

どんがらがっしゃーーん

と、主砲SE200N が赤道儀から離れて、派手に落下しました。
ガシャッと何かが壊れる音もしました。

呆然と立ち尽くす私。

一呼吸置いて、
ノォォ━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━(   )━(゚ )━(д゚ ;)━(゚д゚;)━━ッ!!!!

急いで望遠鏡に駆け寄りますが、時すでにお寿司、じゃなかった遅し。
カメラは望遠鏡から離れて転がっています。

何で落下したの??

セットした時に、ちゃんと望遠鏡を揺すって、取り付けを確かめたのにかかわらずです。。

被害の状況です。
望遠鏡の接眼部、ピント調節がぐるぐる回ってフリーになっています。オーマイガー!

そして、
カメラの液晶が変です。

(゚Д゚)

IMG_1072

望遠鏡の主鏡の引きネジ?がひん曲がっています。
IMG_1078

光軸も大きくズレています。
IMG_1075

カメラ用のACアダプターは穴があき、ケースが破壊されました。
穴の形状を見ると、主鏡のネジが刺さったと推測されます。

IMG_1076

望遠鏡よりも高価なオフアキとガイドカメラのLodesterは無傷でした。ホッ・・。

望遠鏡の接眼部は調節ネジで修理できました。
光軸もレーザーコリメーターで修正。

カメラの液晶はどうしようもありません。ですが、撮影にはあまり支障はないようです。

カメラのACアダプターは内部まで破壊されているようなので、買い直すしかないですね。

かなりの出費を覚悟しましたが、とりあえず被害は最小限のようでほっとしています。
危なかったぁ・・。

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カメラレンズのピント合わせとカリフォルニア星雲

12/10の夜に大利根飛行場の側で撮影したカリフォリニア星雲(NGC1499,Sh2-220)です。
赤い散光星雲が綺麗です。
構図が変ですが、一応、カリフォルニア州に見えるようにということで・・・。(;^ω^)

魔女の横顔星雲に続いて、これも大きな対象なのでSE200Nでは撮影できません。
200mmのカメラレンズ(SMC Takumar F4.0 200mm)で撮影しました。

New1_03
2012.12.11 0:05~ 240sec.×4枚 EOS kiss Digital X(改) ISO1600 LPS-P2 FF
 SMC Takumar F4.0 Kenko EQ6PRO BAADER PLANETARIUM MPCC OAG9+Lodestar+PHDguiding 
ステライメージ Photoshopで調整 茨城県利根町大利根飛行場

さて、この撮影をする2,3日前に、カメラレンズのピント合わせをどうしようか、考えていました。
使用するカメラはEOS Kiss Digtal Xなので、ライブビューは使えません。
他に思いつかないので、結局バーティノフマスクを作ることにしました。

まずは、バーティノフマスク作成のいつものサイト(Bahtinov Focusing Mask Generator)でマスクパターンを作成します。
200mmのレンズ(SMC Takumar 200mm)なので、Focal length(焦点距離)を200mm、Aperture(口径)を50mm、Edge thicknessを10mmくらいに設定したと思います。

スクリーンショット 2012-12-16 15.07.46

パターンを切り抜くのがいいのですが、細かくてとても切り抜けません。
なので、OHPフィルムに印刷します。

IMG_1065

穴を開けた工作用紙で挟みます。

IMG_1066

レンズの径に合わせた筒を取り付けて、

IMG_1068

完成!!

IMG_1069

さて、実戦投入。12/10、大利根飛行場におきまして、シリウスで試し撮りしてみます。

真ん中のバッテンに縦棒がくればジャスピンです。
この写真ではピントがズレていますね。

IMG_2646

ピントキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
これでOK。

IMG_2647

で、冒頭のカルフォルニア星雲の撮影となります。

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光害地の魔女の横顔シリーズ第3弾〜茨城県利根町の場合〜

おりおんさんは大阪の岸和田で山口のじいさんは山口県柳井市でそれぞれ光害地でありながら、「魔女の横顔星雲」IC2118の撮影に挑戦されて見事に成功されていました。

では、うちの周りではどうか。大利根飛行場で試しに撮影してみました。

魔女の横顔星雲は大きくて、主砲SE200N の1000mmではモザイクしなきゃ全く入りきらないので、200mmのカメラレンズで撮影です。

4分露出の1枚はこんな感じです。CameraRawでホワイトバランス調整してjpgに落としたものです。
魔女の橫顏になるよう北が下になっています。右側の明るい星がオリオン座のリゲルです。

IMG_2650

ええーー!!
まったく写っていません。。。_| ̄|○
ちょっとくらい写っていると予想していたのですが、片鱗すら見えません。

ちきしょー!
悔しいので、
まぁ、一応4分4枚をコンポジットして、あれこれ処理してみたところ、、

New11_04-FL

おお!

なんとか橫顏が浮かび上がってきました。

このような白くて淡い対象の場合、ちゃんとフラット処理しなければ、中央の集光部に埋もれてしまってどうしようもありませんでした。
さすがにフラットエイドもまったく歯が立ちませんでした。

自宅でフラットフレームとフラットダークフレームをそれぞれ100枚撮影して、ステライメージで処理し、やっと橫顏が浮かび上がってきたのです。
ちゃんと手を抜かないでやったほうがいいという教訓でした。

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子持ち銀河とリニア彗星のツーショット

ホームグラウンドにしているのは、我孫子市の利根川ゆうゆう公園です。
ちょっと思い立って、他の撮影場所を探してみることにしました。あらかじめgoogle mapでだいたいの候補地を決めておきました。

この中のひとつ、「大利根飛行場」にやってきました。
自宅から車で20分くらいでしょうか。県外ですが割と近いところです。
飛行場と言っても、セスナ機やグライダー専用の小さな飛行場です。

IMG_5599

こんな感じで、飛行機が目の前にあります。

ゆうゆう公園と比べて暗くてよいですね。東京方面はさすがに明るいのですが、ゆうゆう公園ほどではありません。
360°開けていてどの方角の天体も無理なく撮影できそうです。

ただ、地面が芝生なので、湿気の多い日は結露に悩まされそうです。

output_comp

セッティング中、流星が結構流れていたので、固定カメラを設置したのですが、その後なぜか流星が流れてくれません。
人生こんなものです。

さて、この日はさとうさんが予報した、リニア彗星が子持ち銀河に接近する日でした。
これはぜひとも撮影しなければ!!

EOS Kiss Digital Xに200mmの望遠レンズ(ジャンク再生品)を取り付けて撮影してみました。

New1-FL_01-FL_01
2012.12.11 00:41~ 240sec.×4枚 EOS kiss Digital X(改) ISO1600 LPS-P2 FF
 SMC Takumar 200mm EQ6PRO BAADER PLANETARIUM MPCC OAG9+Lodestar+PHDguiding ステライメージ Photoshopフラットエイドで調整 茨城県大利根飛行場

子持ち銀河とリニア彗星、どこにいるかわかりますか?

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1年ぶりのNGC2467(擬似Hα)

今回撮影したNGC2467ってどんな天体だろう・・・。とググッてみたら、なんと自分のブログ記事が出てくるではありませんか。

今年の最初の記事で、Advanced-GT赤道儀の修理後、うれしくてベランダ撮影しまくっていたのでした。
なつかしい! & すっかり忘れている自分に驚き!

さてさて、
12/1の夜、月明かりの中、SC64フィルターとLPS-P2フィルターを使った、なんちゃってHαで撮影しました。
外はもう、寒いのなんの。
でも、ベランダに望遠鏡を出して、部屋の中から遠隔操作です。デスクトップ天体撮影ですのであたたかいのです。
こりゃ、やめられまへんなぁ。

でも南天の限られた範囲でしか撮影できませんので、こんなマイナーな天体が多くなります。

NGC2467_20121202

散光星雲と散開星団の混合天体です。
この散光星雲はニックネームがないので考えてみます。

一年前の写真を見てもらうとわかるとうり、

images
(©ハムスターの画像ブロク! こころを癒すハムスターの写真)
これにそっくり!

命名、「ハムスターの赤ちゃん星雲(hamster baby nebula)」。
言ったもん勝ち。( ^ω^ )

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多段露出してみました

11/15の夜に(まだストックがあったのだ! ( ^ω^ ))、撮影したM42オリオン大星雲です。

この夜のテーマはカリフォルニア星雲をLRGB合成ようにカメラレンズで撮影することでしたが、自分で魔改造したEOS Kiss X3はカメラレンズでは無限遠のピントがでないのでした。

カリフォルニア星雲はあきらめて、M42の多段露出に挑戦することにしました。

BackyardEOSにISO1600で30秒4枚、60秒4枚、180秒4枚、300秒4枚をセットし撮影しました。BackyardEOSはこのタイマーセットが高機能です。セットの中でISOを変化させたりもできます。

さて、撮影はこんな感じで放っておけばいいので楽なのですが、画像処理に手間がかかって大変です。

16枚、ダークファイルも合わせれば32枚、ステライメージではそれぞれ一枚ずつ位置合わせしてコンポジットが必要だったり、ダークファイルをコンポジットしたりして結構手間暇がかかります。

そこで、久々にDeepSkyStacker の出番です。このソフトを使えば全部いっぺんにファイルをぶっ込んでしまえばOK。楽ちんです。
んで、全部をコンポジットしたものに、30秒4枚で作った画像をブレンドしてこの画像を作っています。
このあたりのノウハウはかたくちいわしさんの記事を参考にさせていただきました。ヽ(^o^)丿

中心部が飽和しないような画像を目指したのですが、
30秒での画像ですでに中心部は飽和していましたので、これくらいが限界でした。

Autosave01_02_01

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