電波天文学とM20(三裂星雲)

 

 

この週末、久々に大学の授業に行ってきました。

「見えない宇宙を観る」と題して、電波天文学の講義です。講師は石黒正人元国立天文台教授です。
石黒氏はALMA計画の元推進責任者と言ったほうがわかりやすいでしょう。電波天文学一筋40年、野辺山宇宙電波観測所長などを歴任され、ALMA計画の計画立案から日本側プロジェクトリーダーを最後に2009年に退官されました。

あの有名な石黒氏から話が聴けるということで、ずっと前から楽しみにしていました。

ALMAについては国立天文台の特設ページで

 

ちなみにALMA(アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計)は来年完成予定だそうです。

サブミリ波の干渉計を使うと、何がわかってくるのか、例えば、ビッグバン後の宇宙の晴れ上がり以前の状態を観測することができるらしいです。すげー!
もちろん可視光だと宇宙の晴れ上がり以降しか観測できません。サブミリ波つまり低温の状態の観測に強いので、系外惑星が生まれるところとか、今まで見えなかった未知の宇宙が観測できるのです。完成は来年のようですが、観測は始まっていて、すでにいろいろと成果があるようです。

さて、

昨夜ひさびさに晴れたので撮影ができました。
月がのぼってくるまでのお手軽ベランダ撮影です。


2012.5.13 0:15~ 180sec.×5枚 EOS kiss Digital X(改) ISO1600 LPS-P2 FF
 Kenko SE200N CR Kenko EQ6PRO BAADER PLANETARIUM MPCC OAG9+Lodestar+PHDguiding 
DeepSkyStacker Photoshop で調整 トリミング 印西市自宅ベランダ

本当なら青い星雲が赤い梅干しみたいなのをほんやり取り囲んでいるはずなのですが、15分の露出時間ではこれが限界でしょうか?
あるいは、画像処理がへたなのかも知れませんね。

他にも少し撮影したので、またご紹介します。(やったー! ストックだ!!)

5/14 追記 昨年7/21に撮影したM20です。感慨深いなぁ・・・。

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観測天文学入門

 

 

土日に大学の授業に行ってきました。内容は「観測天文学入門」で、講師は国立天文台を退官された西野洋平非常勤講師。

場所は、いっこうさんの所沢市にも程近い小平市の一橋大学です。

 

できるだけ、望遠鏡を各自で触って沢山観測しましょうという先生の方針で、座学はあまりありませんでした。

30人位の生徒に望遠鏡が2台。経験者ということで、私は助手に指名され、望遠鏡の組み立てを任されました。

 

任せとけ!とばかり望遠鏡の木箱を開けると、中にはタカハシのFC-102(フローライト10センチ屈折)が!
赤道儀は同じくタカハシのEM-2が出てきました。

 

こんな高級な望遠鏡は触ったことはもちろん、見たこともありません。結局、生徒みんなであーだこーだと組み立てました。(^^;;

 

昼間はファインダーの位置合わや、太陽黒点の観察。夜は金星木星月、オリオン大星雲などを観望。木星の衛星の位置をスケッチしたりしました。

 

ちなみに西野先生は太陽コロナが専門だそうです。

 

太陽黒点のスケッチから、太陽の東西南北、自転軸、太陽黒点相対数などを割り出しました。黒点相対数って単なる黒点の数ではなかったのは初めて知りました。

 

20120207-095618.jpg

 

 

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有人宇宙飛行の人間工学

 

 

「有人宇宙飛行の人間工学」の授業で、茗荷谷の筑波大学へ。

ここ、この秋建て替えられたばかりで、すんごい綺麗!! かっこいい!! 前のオンボロ校舎とはえらい違い。

20111113-222423.jpg

講師はJAXAの山口孝夫氏。あの国際宇宙ステーション「きぼう」の設計をしてきた方で、きぼうが完成した現在は、

日本人宇宙飛行士の訓練担当をしていらっしゃるそうです。

当然ですが、宇宙飛行士の名前を呼ぶときも「若田が、、野口が、、」と、呼び捨てでした。

講義の内容は、タイトルどおり、有人宇宙飛行での人間工学を学びました。

宇宙という特殊な環境での人間工学設計は地上での常識が通じないし制約も多いです。

でも面白そう!

役に立たない豆知識

1. 宇宙飛行士は宇宙で生活していると足の裏の皮がボロボロにむけてしまい、赤ちゃんの肌のようになるんだそうです。

2. 宇宙では肩がこらない。

3. 宇宙船での睡眠ではいびきをかかない。

知ってました?

 

課題では、「宇宙船にあったらいいなと思うもの」を書きなさい。でした。

いいものがあったら、実際に宇宙船で採用します。というので、俄然やる気になりました。

講義の中で見たビデオでは、若田宇宙飛行士が宇宙船にはシャワーがなく、ウェットティシューで体を拭いていました。

そこで私は、「お風呂」を考えましたが、採用されませんでした。

あたりまえか・・。(;´∀`)

巨大なお湯の玉など、物理法則に反していますね。。

 

20111113-222502.jpg

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宇宙科学の実験学習

宇宙科学の実験学習の授業。第一日目。
内容は、太陽黒点観測に始まり、望遠鏡・顕微鏡のしくみ、望遠鏡作り、光の分光実験、天体観望などなど。
非常に楽しみにしていた面接授業です。

日が窓から差しているうちに、太陽黒点の観測。
望遠鏡は講師の私物で、珍しいタカハシのグレゴリアン式望遠鏡。口径は15cm。
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おなじみ、星の手帖社組立天体望遠鏡を作る。レンズはちゃんとガラスのアクロマートでしたよ。

4人一組で作製なので、作っても持って帰れない。orz
20111101-115827.jpg

望遠鏡の原理では虫眼鏡とルーペで望遠鏡を作製。

課題レポートでは焦点距離や倍率、分解能などを計算して提出。
20111101-115910.jpg

日が落ちたら、屋上で観望。自作の望遠鏡でガリレオ衛星、月のクレータ、アルビレオなどを観測。
意外とガリレオ衛星はよく見えた。恐るべし組み立て天体望遠鏡。アルビレオは厳しいですな。
グレゴリアン式の他に、講師が自作したドブソニアンも登場。
20111101-115849.jpg

大勢の観望会?は、賑やかでめっちゃ楽しかった。来週の第2日目が待ち遠しい。

ただ、世田谷の空はやっぱりあまり星が見えなかった・・。
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日本の意匠文化の心を読む

「日本の意匠文化の心を読む」の授業で千葉学習センターに行ってきた。

昨秋の試験以来の千葉学習センター、玄関を見て驚く。3.11地震で液状化の被害でセンターが30センチくらい浮き上がっていた。

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肝心の授業は、とても興味深かった。
意匠というからデザインの話だろうと思っていたら、さにあらず。意匠とはデザインだけではない、心であり文化なのだという。

堀口利枝講師の「神の姿を体現する意匠」の講義は感動した。

絵巻物から傘についての分析。日本人にとっての傘の意匠とは。結界。発展的継承として、現代にも「優しさ」として生き続けている。

それこそ文化なんだと思う。

こういう研究、自分もできたらいいなぁ。。